農薬に感作されるとは
皮膚にはバリア機能が備わっており、アレルゲンの侵入を防いでいます。このバリア機能が何らかの原因で破綻したときに、農薬が皮膚に侵入することで抗原抗体がつくられ、免疫反応によって排除しようとします。これが繰り返され抗原抗体が次に侵入してくるアレルゲンに備えて待機した状態を感作(かんさ)と呼びます。
一度感作されると、アレルゲンがいつ入ってきても攻撃できるように抗原抗体は待機状態に入ります。感作された状態でアレルゲンが再度侵入すると、抗原抗体の待機場所であるマスト細胞からヒスタミン等が放出されアレルギー症状が引き起こされます。
又、アトピー性皮膚炎患者の約6割が農薬に感作されていて、市販される無添加石鹸でさえも反応を起こすというデータがあります。尤も全ての石鹸に全ての患者が反応するのではなく、ある患者に使える石鹸の割合が約50%で、それ以外の石鹸には反応するというものです。原因は皮膚炎でバリア機能が低下したところに、農薬がキャリーオーバーした石鹸等を繰り返し使ったことで農薬に感作したことが考えられます。見落としがちですが、アトピー性皮膚炎の場合は特に農薬に気を付けることも重要です。
食器洗いや洗濯で農薬に感作された主婦の手
|
|